留年しないようにしなければ

薬学部の留年率の割合

令和2年のデータとして、留年せずに薬剤師国家試験に合格した学生はほとんどの大学で6割以下です。
他の学部と比べても薬学部の留年率は高い傾向にあります。

それではなぜ薬学部は留年しやすいのでしょうか。
一般の学部は選択科目が多く必修科目が少ないですが、対して薬学部はほとんどの科目が必修ですから、苦手な科目でも勉強しなければなりません。

加えて、進級する度に授業の難易度も上がりますので、膨大な量の暗記をしながら応用力を身につけていく必要があります。
実務実習や研究も同時進行しながら勉強も続けなければなりませんので、時間の使い方や勉強が苦手な人にとって苦痛と感じるでしょう。
以上のことから、薬学部は学習量や難易度の問題で留年しやすいです。

留年が決まった際のデメリット

今までとは違う環境で授業を受けることになるでしょう。
もし体調を崩してしまい授業を欠席してしまった時には、教授からの連絡事項や授業内容などの情報収集先を考える必要があります。

さらに留年をしてしまうと学費や生活費の負担が増えるでしょう。
奨学金制度を受けている人は、留年により一時停止してしまいますから、学費をどのように工面するか考えなければなりません。

6年生で留年が決まると、内定が取り消されてしまう場合もあります。
企業によっては、1年後必ず卒業することを条件に内定を保留することもあるでしょう。
企業の採用担当者へ状況を正直にお伝えして、判断を仰いでください。

留年しないようにするコツ

学年の進級には必修科目と選択必修科目があり、必要な単位数も決まっていますので、年度始めに把握しておきましょう。
必要な単位をしっかり取るためには講義を休まないで、早い段階で試験対策をすることです。
講義を1回休んでしまうと、授業に追いつかない可能性があります。
欠席した時は友人の協力を得て、情報共有してもらいながら遅れを取らないようにしましょう。

勉強方法としては、丸暗記でなく文章とイラストを関連づけて説明できるようにするのがオススメです。
反復すれば知識として吸収されるでしょう。

試験対策ですが、教授によって問題の出し方は様々です。
過去問をベースとして、理解している場所としていない場所を明確にして、苦手を克服しましょう。
どうしてもわからない時は友人や教授のもとへ尋ねることをオススメします。

もし留年してしまった時の対処方法

まずは両親に連絡をとりましょう。
両親に状況を伝えるのは勇気がいりますが、学費や生活費など今後についてしっかり話し合いをして下さい。

留年となった事実を変えることはできませんが、今後も同じようなことが起こらないように原因を見極める必要があります。
進級にあたって何が必要なのか、きちんと分析しましょう。

最後に今年の目標を決めてください。
留年によりモチベーションが下がることはよくある事例です。
難易度の高い目標を立ててしまうと、身体的や精神的な負担がさらにかかってしまいます。
モチベーションを維持できるような計画を立てるようにして下さい。