睡眠負債と返済方法

勉強ばかりで睡眠不足になりがち

大学の勉強が忙しいと、睡眠不足になりがちです。
しかし、眠いのを我慢しても心身ともによくありません。
なぜなら睡眠不足が続くと、その状態が蓄積されて睡眠負債にまでなってしまうからです。

睡眠負債になるとちょっと寝ただけでは回復できなくなってしまいます。
健康を損なう前に、睡眠負債について正しく知り、それを解消する生活を心がけてください。

睡眠負債とは何か

「睡眠不足と睡眠負債の何が違うの?」と思うかもしれませんが、睡眠負債は睡眠不足が続いた状態のことを指します。
たとえば前の晩徹夜をした場合、次の日は睡眠不足になるはずです。
しかし、たった1日のことなので、その晩しっかり眠れば翌日には回復します。

一方、睡眠負債とは1日や2日しっかり寝たぐらいで解消しない状態です。
この状態が続くと、いつも倦怠感や疲労感を抱えやすくなるとともに、さらなる悪い状態につながります。

怖いのは免疫機能の低下です。
自律神経のうち副交感神経と密接な関係があるのが免疫機能ですが、この神経は精神的に安定している状態、つまり、リラックスした状態で働きます。
つまり、夜眠っている間に最も優位になり、その間、免疫物質の生成が活発に行われるのです。
睡眠負債になると、それが十分にできなくなります。

また、糖尿病や高血圧など生活習慣病のリスクが高まります。
上で述べたように、睡眠負債は副交感神経の働きを悪化させてしまうので、体内は高血圧、高血糖状態になりやすくなってしまうのです。
そのため、生活習慣病や、さらに慢性化した場合、心筋梗塞や脳梗塞などのリスクまで高めてしまいます。

メンタルも睡眠負債によって影響を受けやすい部位です。
というより、これが最も自覚しやすいでしょう。
睡眠不足のときは集中力がなく、思考力も低下してしまうことは誰しも心当たりのあることです。
睡眠負債は自分で気づかず睡眠不足が続いた状態でもあるため、心当たりがないのにミスを連発し、そのせいで自身を失ってしまいます。
それが続くと、そのことを気に病んでストレスになり、それがさらにメンタルの調子を悪くしてしまうことはよくあることです。

睡眠負債の返済方法

睡眠負債を返済するには、規則正しい生活に戻すことが一番です。
そのためには体内時計をきちんとリセットしましょう。
体内時計をリセットするには、朝起きたときにカーテンを開け、太陽の光をしっかり浴びることです。
太陽光によって眠気を催すホルモンが抑えられるともに、十数時間後に眠気を催すホルモンの分泌を促します。

簡単な方法では昼寝もおすすめで、15~20分程度の仮眠を日中に取ることで、夜の睡眠の質が上がります。
ただし寝過ぎは禁物で、長くても30分以内に留め、眠らなくてもよいので目を軽くつぶって15~20分静かに過ごしましょう。