薬剤師の夜勤の仕事内容について

夜勤が多い医療機関はどこ?

薬剤師が活躍する場はたくさんありますが、中には夜勤がある職場もあります。
「薬剤師を目指しているけど、夜勤になったらどうしよう?」と不安に感じている学生もいるかもしれません。
夜勤は必ずあるわけではありませんし、医療機関によって異なります。
夜勤は避けたいという方は、事前に夜勤が多いとされる医療機関をチェックしておくと安心です。

例えば20床未満の診療所では、数も少ないので夜勤は行っていないことがほとんどです。
対して20床以上ある医療機関を病院と呼びますが、床数が多いほどやはり夜勤を行っているところも多くなります。

また、救急医療に対応しているかどうかでも変わってきます。
救急医療に対応している医療機関、国立や公立病院や大学付属、急性期病院などでは24時間体制で入院患者を受け入れているため夜勤も必然的に求められることになります。
対して救急医療を行っていない医療機関、慢性期病院であればほぼ夜勤はないと考えてよいでしょう。
夜勤の有無は、救急医療に対応しているかどうかでおおよその判断ができます。

夜勤と当直はどう違う?仕事内容・手当をチェック

夜勤と当直と混同しがちですが、仕事内容や手当に違いがありますので確認しておいてください。
もちろん医療機関によって異なりますが、基本的には夕方17時頃出勤で翌朝9時頃まで働くことを「夜勤」、朝から出勤で次の日の朝または昼まで勤務することを「当直」「宿直」と言います。

夜勤の仕事内容は、救急の患者対応、内服調剤をしたり注射剤の混注、日中に処理しきれなかったカルテの確認などです。
この場合、法定労働時間という扱いになるため、深夜の割増賃金が手当としてプラスされます。
当直の仕事内容は、夜間に起こった緊急事態への対応、必要に応じて入院患者の薬の調剤や医師・看護師の質問対応などを行います。
この場合、付帯業務という扱いになりますので手当がつかないことがほとんどで、法定労働時間ではなく、時間外労働という認識であることを覚えておきましょう。

24時間体制の医療機関で働くのに必要なスキルとは

夜勤は救急医療の対応が多くなりますので、まず必要とされるのは、スピーディーに対応できる冷静で適切な判断力です。
もちろん薬に関わる高度な知識と経験も求められますし、急性期の病気で来院した患者に対応できる深い知識も必須となります。
医師・看護師とのチームワークとなりますので、コミュニケーション能力や心身ともにタフでいるための自己管理能力も求められるでしょう。

緊急時は何が起こるかわかりませんので、その時々に柔軟に対応できることも大切です。
いろいろ大変な面もありますが、手当もつきますし、なにより薬剤師としてやりがいも感じることができる職場と言えるのではないでしょうか。