風邪薬(総合感冒薬)の種類と選び方
風邪の主な症状と新型コロナウイルスの違い
私たちが一般的に風邪と呼んでいるのは、そのほとんどがウイルスの上気道感染症であり、主な影響は鼻に現れてきます。
さらには、咽喉や副鼻腔/喉頭も影響を受けやすく、その症状は咳/咽頭痛/くしゃみ/鼻水/鼻閉/頭痛/発熱/嗄声など、様々な症状が現れてくるのが特徴です。
こうした風邪にかかると、回復までに1週間程度かかることも多く、症状が進んでしまえば肺炎にまで進行する可能性があります。
現在、私たちの生活を脅かしている新型コロナウイルスですが、初期の風邪なら2/3日で治ることもあります。
しかしコロナの場合は、2週間以上と長引くことが多いと言われています。
また、新型コロナウイルスに感染していても、無症状で無自覚の患者がいることも特徴です。
総合感冒薬の特徴とは
薬学に詳しい方ならご存じのように、総合感冒薬とは、様々な風邪の諸症状を抑える薬のことを指しています。
冒頭で解説したように、風邪といっても実に様々で、ウイルスによって症状も異なってくるものです。
総合感冒薬には、鎮痛剤/解熱薬/抗ヒスタミン薬/鎮咳薬など、実に様々な成分が配合されています。
各成分は、様々な風邪の症状に対応するもので、総合感冒薬は1剤だけでいろいろな症状を、和らげてくれるといった利点を持っています。
つまり、一般的な風邪の症状、喉の痛み/咳/鼻水/熱/頭痛などには、とても有効というわけです。
ただし、咳と鼻水だけといった症状の場合は、抗ヒスタミン薬が配合されている咳止めの服用だけでも可能です。
総合感冒薬の主な成分
総合感冒薬に、含まれる成分は以下の通り。
『鎮痛/解熱薬』
・アスピリン/エテンザミド/アセトアミノフェン/イブプロフェン/イソプロピルアンチピリンなど。
『ヒスタミン薬』
・デキストロメトルファン/ノスカピン/チペピジン
『カフェイン/生薬/トラネキサム酸』
・カフェインは、疲労回復や眠気予防の目的で配合されます。
生薬には鎮痛・解熱作用があるゴオウ/ケイヒ/ショウキョウがあり、鎮咳作用のあるキキョウ/カンゾウを含むものもあります。
またトラネキサム酸は、炎症をおさえ、止血する効果を持っています。
『漢方薬』
葛根湯があまりにも有名ですが、様々な風邪の症状を和らげる漢方が配合されています。
総合感冒薬を飲む際の注意点
総合感冒薬を飲む際に注意して欲しいのは、年齢によって服用してはならない成分が含まれていることです。
また、成分によっては、アレルギー症状を引き起こすこともあり、アトピーのお子さんやこれまでアレルギー経験のある方は注意が必要です。
薬物アレルギーの多い方は、非ピリン系かぜ薬の方が無難かもしれません。
また、ほかの副作用も考えられますので、おかしいなと思ったら服用をやめ、病院の医師のもと、診察を受ける事お勧めします。
また、眠気成分も入っていますので、運転前には服用しないようにして下さい。
病気によっては、飲み合わせの悪いこともありますので、必ずかかりつけのお医者さまに、相談することをお勧めします。