空腹のほうが集中力が高まるそうです

空腹時に勉強するメリット

お腹がすいた状態になると、私たちの体の中でグレリンと呼ばれるホルモンが作られます。
グレリンには空腹状態であるのを認識させる働きを持っていますが、中でも注目すべき点は集中力や記憶力の向上を促す効果です。
グレリンを動物へ投与した実験を行った結果、学習効果の向上と記憶テストの点数が上がっており、グレリンは成績の向上に深く関係していると証明されました。

また、空腹時に集中力が上がる理由は、飢餓状態となると獲物を確実に仕留めるために極限まで集中力を高める本能が動物には備わっています。
人間も他の動物と同じように、空腹感を感じると集中力を高めるスイッチへと切り替わるので、学習効率が格段に上昇するとの報告事例があります。

満腹の状態で勉強するデメリット

お腹が満たされた状態となると、私たちの体は食べ物の消化へ専念され、全身に酸素や栄養を運ぶ力の優先度を低くしてしまいます。
脳に血液や栄養が行き渡らなくなると、頭の回転も遅くなり、いつもより覚えるのに時間がかかってしまうでしょう。

また、食べ過ぎてしまうと、体内でセロトニンと呼ばれるホルモンが分泌されます。
セロトニンは別名「幸せホルモン」と呼ばれていて、体を休ませるように促す働きがあるため眠気が出やすくなります。
せっかくの貴重な勉強時間が無駄となってしまいますから、食事量は腹八分目までに抑えましょう。
どうしても眠気に勝てない時は15分~30分程度の仮眠をとってみてください。

勉強中にお腹がすくメカニズム

体を動かしたり、運動したりするとお腹がすくと連想される人が多いですが、実際は勉強中でもお腹はすきます。
内容を理解するために、私たちの脳に含まれるエネルギー源の「ブドウ糖」を消費します。

ブドウ糖がどんどん使われてしまうことで、脳細胞の栄養が十分行き渡らなくなり、脳の機能が落ちていき、やがて生命の危機へとつながります。
ブドウ糖が一定の数量以下となると、脳へブドウ糖を補給するよう指令を送り、空腹感を感じるサインとなります。
言い換えてみれば、勉学に対してきちんと向き合っている証拠なのかもしれませんね。

空腹感がつらい場合の間食のオススメ

空腹状態が耐えられない時にオススメしたいのはガム、バナナ、チョコレート、ナッツ類があげられます。
ガムを噛むことで、脳の満腹中枢が刺激され、空腹感を和らげることができます。
バナナやチョコレートにはブドウ糖を多く含まれており、その他にもビタミンやミネラルといった栄養素もあわせて補給できるので、脳の疲労が取り除かれ、集中力がさらに持続するでしょう。
アーモンドやピーナッツなどのナッツは脳の神経を活発にするレシチンが豊富で、集中力や記憶力を高めてくれる効果があります。