朝晩に鼻がムズムズします

寒暖差アレルギーの定義と原因

春先や秋から冬にかけての時期になると鼻がムズムズしてくる…その症状はもしかしたら寒暖差アレルギーかもしれません。
寒暖差アレルギーはまたの名を血管運動性鼻炎と呼びます。
詳細な原因は不明ですが、自律神経の乱れが関係しているのが有力でしょう。

自律神経は交感神経と副交感神経の2種類に分けられ、それぞれの臓器や血管に対して正反対の作用を起こします。
例として交感神経が優位になると、血管が収縮して血圧が上がります。副交感神経の優位では、血管が拡張して血圧が低下します。
しかし、温度差が7度以上の刺激を受け続けると、自律神経のバランスが乱れてしまい、鼻粘膜の血管の収縮や拡張がうまく調節できなくなります。

寒暖差アレルギーの症状

鼻水、鼻詰まり、くしゃみが代表的な症状で、1つずつ解説いたします。
鼻水はサラサラして水っぽい状態がたくさん流れてきます。
鼻詰まりをおこす時はつらい状態が続くのではなく、鼻が少しだけムズムズする違和感があるくらいです。
くしゃみは一時的に続くこともありますが、アレルギー性鼻炎と比較すると、何度も続けて出るのはそこまでないでしょう。

その他にも食欲の低下、イライラ、疲れやすい、不眠などの症状がみられる人もいらっしゃいます。
細身の女性は筋肉量が少ないため寒暖差アレルギーを発症しやすいです。

寒暖差アレルギーと他の病気との違い

風邪と寒暖差アレルギーの違いは熱の有無と鼻水の種類です。
風邪はウイルスの感染で発症されるため、37.5度以上の熱が出る場合があり、3〜7日間にドロドロした粘性のある黄色の鼻水が出てきます。
一方で、寒暖差アレルギーはサラサラした鼻水と連続したくしゃみがでますが、熱は出ません。

それでは花粉症と寒暖差アレルギーはどうでしょうか。
花粉症は目の痒みや充血、涙目に悩まされることがありますが、寒暖差アレルギーは目に関連した症状は起きません。
また、花粉症は花粉の飛散の多い季節に症状が出やすいのに対して、花粉の飛散時期や日にち、時間を問わず症状が出るのも寒暖差アレルギーの性質ですね。

改善方法

寒暖差アレルギーの治療薬はなく、治療方針も確立されていません。
まずは生活習慣の改善をしていきましょう。
マスクを身につけたり、上に羽織れる服を常に持ち歩いたりするようにしてください。
マスクをつけると、鼻の粘膜に直接冷気があたるのを防ぐ効果があります。

また、首元と手首と足首には太い血管が通っているので、スカーフやマフラー、手袋、靴下を身につけると血流が悪くならないように保護してくれます。
その他に有酸素運動や筋力トレーニングで血行を促進する方法もオススメです。
タバコや車の排気ガス、香料の化学物質は自律神経のバランスを乱す原因となりますから、避けるようにしましょう。
症状が重くて辛い場合は、抗アレルギーの飲み薬や鼻詰まりがひどい時にすぐ改善する点鼻薬もあります。