栄養ドリンクの作用と飲み方

忙しい日々に欠かせない栄養ドリンク

高度成長期を支えてきたのは、何も労働力の問題だけではありません。
高度成長期を支えてきた代表的な飲み物として、栄養ドリンクが一役買っていたという点について、異議を唱える方はあまりいないのではないでしょうか。
「元気一発 !」「元気ハツラツ !」「24時間戦えますか」などのキャッチフレーズだけで、いくつもの栄養ドリンクを思い浮かべる方も多いはずです。

栄養ドリンクは、肉体疲労時の栄養補給などを目的として、販売されている甘味飲料のことです。
疲労回復や健康維持に、効果が期待できる成分を含み、受験勉強や忙しく働かれる方にとって、無くてはならないものとなっています。

栄養ドリンクの定義

栄養ドリンクの定義は、前述のように、肉体疲労時の栄養補給などが目的の、飲料全般のことを指しています。
ただし、栄養ドリンクにも、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」があることをご存じでしょうか。
この法律のもと、栄養ドリンクは、含有成分と含有量によって明確に分けられています。

・医薬品
OTC医薬品と呼ばれる一般医薬品扱いとして、医療用医薬品ではないため、購入に医師の処方箋は必要ありません。
・医薬部外品
医薬品よりは緩和だが、人体に何らかの改善をもたらす効果あるとされています。
・清涼飲料水
こちらは、食品衛生法に基づいて運用される食品の一種として区別されています。
生薬成分を含むものもありますが、嗜好品としての立場が強い飲料といえます。

カフェインに注意しながら飲む

夜間の残業時や、受験勉強をされている学生さんなどは、栄養ドリンクを飲む機会も多いのではないでしょうか。こうした、眠気覚まし目的の栄養ドリンクの多くは、カフェインを防く含んでいます。カフェインは、コーヒーやお茶にも含まれており、中枢神経を興奮させ、眠気を取り疲労感を軽減し、集中力を高める効果をもたらします。

栄養ドリンクが、よく効くといわれているのは、こうしたカフェインと糖分による効果が高いからです。ただ注意したい点は、エナジードリンクの飲み過ぎによるカフェイン摂取で、急性中毒による死亡例が何件も起こった件です。短い時間に、1g以上のカフェイン摂取は、カフェイン中毒を招くといわれています。

摂取のしすぎには注意しよう

前項で解説した通り、栄養ドリンクは短期間で、眠気や疲れを軽減できる効果を持ちます。
ただし、医療品や医薬部外品とは異なり、清涼飲料水タイプは価格も安く、非常に飲みやすいので注意が必要です。
1日のカフェイン摂取量として、1g以上服用しないというのが絶対条件です。

厚労省が承認している、医薬部外品の栄養ドリンクのカフェイン含有量は1日50mgまでが販売されています。
しかし、エナジーとリンクの場合、最高80mgも含まれているものもあります。
現在の日本では、こうした清涼飲料水に関して、カフェインの摂取制限の上限がない為、飲用に際しては十分な注意が必要となります。