実習の過ごしかたについて

実務実習の1日の流れ

薬局実習と病院実習は受け入れ先の施設の開局と閉局時間を考慮して、実習が行われます。
1日の実習時間は7.5時間で組まれており、例えば9時開始であれば17時30分、9時30分ですと18時終了となりますね。
しかし、開局前や閉局後の作業、勉強会の参加などで時間が変更になることもありますから柔軟に対処しましょう。

内容としては調剤や服薬指導を中心に、薬局では市販薬や在宅について、病院ではそれぞれの病棟での薬剤師業務を学んでいきます。
実習を終えると、大学の課題として実習報告書を作成し、どのようなことを学んで、どのように感じたかを記入します。

個人情報の取扱い

実習は実際の医療現場にて行われますから、医療人としての態度や心構えが必要です。
特に実習中に取り扱った患者さんの情報や医療スタッフの情報はすべて個人情報となります。

実習で体験したことを誰かに共有したい気持ちからSNSに書き込んだり、友達に話したりする人もいらっしゃいます。
SNSは誰が見ているかわかりませんし、位置情報から実習先が特定されてしまうリスクがありますから、厳重に注意してください。
カフェやレストランにて個人情報の書かれた書類やデータを広げる時は、個人が該当する情報を隠すようにしましょう。

実習中の過ごし方

実習先によっては自習時間が設けられていたり、業務と業務の合間の時間ができたりすることがあります。
調剤中に医薬品の箱に入っている医薬品の添付文書を読みながら、用法用量、適応、作用機序について再勉強しつつ、調剤室に置かれている資料を読むなど、時間を有効活用しましょう。

調剤で携わった処方箋の内容をメモしておき、処方意図を考察して、もし自分が患者さんへ指導する際には何を伝えるのか考えて業務に取り組むと大きく成長するでしょう。
わからない部分は指導薬剤師さんや医療スタッフへ積極的に質問して、たくさんの知識を吸収していきましょう。

実習の心構え

大学の講義は聴講が中心であり、対して実習は体験をしながら内容の理解を深められる絶好の機会です。
最初は学ぶことが多くすべてが新鮮に感じますが、実習が進むにつれて緊張感や意欲が薄れてしまうかもしれません。

毎日目標を設定して業務に取り組んでみてください。
例えば「医薬品の先発品と後発品の名前を一致させながら作用機序を説明できるようにする」や「ある医薬品の用法用量と相互作用をおこす薬剤を覚える」などがあります。
目標に対してコツコツ達成することで、実習前と後で変化を実感できますよ。

また、先輩薬剤師の方は現場のプロですから、実習中にご指摘のあった内容は素直に受け止め、忘れないように必ずメモしましょう。
指導をいただいた後は、必ずお礼を伝えるのも忘れないでくださいね。